今回はロックを見ていきます。

ロックといえばやはり長身が求められます。加えてFLと同様に常にボールに絡む豊富な運動量も不可欠です。
フィジカルとフィットネスともに高いレベルで要求されるかなりハードなポジションといえるでしょう。

今季の同志社のロックはシーズン途中からLO4山田有樹、LO5森山雄で固定されていました。
かつて同志社には林敏之、大八木淳史といった日本を代表するロックを輩出したこともあり、現在でも大きくて強いロックを求めているオールドファンも多いのではないでしょうか。
ただ、往年の名選手の活躍を知らない同志社ファンが多くなってきていることも事実でしょう。
しかし、彼らは10年に1人か2人現れるかというレベルの選手です。
それを考えると日本代表を長く務めるようなロックが同志社に在籍する可能性はそれほど高くありません。

現実的には185センチ、100キロ以上の身長・体重でラインアウトの基点となり、80分間献身的に動き続けることができれば大学生ロックとしては及第点だと思います。


・山田 有樹
山田選手は1年目からレギュラーメンバーですが大きな怪我もなく、毎試合安定したパフォーマンスを発揮しています。ボールを直接持って走る場面は決して多くはありませんが、ブレークダウンでファイトする姿はまさに仕事人です。

やはり彼の魅力は、愚直なまでにボールを追いかけ、味方選手のサポートいう地味なプレーもいとわないところでしょう。
主将のFL田淵慎理のようなハードタックルも相手選手を弾き飛ばす力強さも今のところありませんが、もはや同志社には不可欠な選手となっています。

サイズを考えるとFLがよりフィットすると思いますが、ラインアウト以外の働きを考えるとLOでも十分機能しています。体重も増えてきておりスクラムでも貢献していることが伺えます。
来季もLOでいくのか、FLに回るのかはわかりませんがいずれにしてもレギュラーで活躍することは間違いないでしょう。
チーム内の役割を考えると、ボールを持ってゲインすることはそれほど求められていないかもしれませんが、さらにフィジカルを鍛えて来季は前に出る山田選手を見せてほしいです。

・森山 雄
シーズン途中から不動のLO5として活躍していました。
190センチ100キロという、長身選手の少ないLO陣の中では貴重な大型LOです。
森山選手は1年目から期待されていた選手ですが、怪我も多くどこかひ弱な印象がありました。

しかし、今季の森山選手はこれまでのイメージを払拭したシーズンといえそうです。
今季同志社のなかで最もブレークした選手といえるのではないでしょうか。
ボールに積極的に絡み、苦手?なコンタクトプレーもかなり改善されていたと思います。

また、7人制大会にも出場するなど、もともと走力はあります。バックスラインの最後尾プレーヤーとしてパスをうけ、トライをうかがう場面もありました。
さらにフィジカルと走力を強化していけば、トライゲッターの一人になる可能性を秘めています。
今季は関西のベスト15に選ばれていました。プレーの質をさらに高めていけば、大学でも屈指の選手になる資質は十分あります。

4年生のため今季で卒業かと思われましたが、どうやら在学するようです。詳細は不明ですが、可能であれば来季もLOとして同志社ラグビー部を支えてほしいですね。


・戎 勇
今季はほぼBチームのLO5として出場でしたが、Aチームでもわずかな時間プレーをしています。
185センチにして、105キロという巨漢の持ち主ですが、彼の持ち味はその運動量です。この体重で80分間動き続けるフィットネスを持ち合わせています。
それでも、森山選手、山田選手を凌ぐにはもう少し成長が必要なようです。
八木選手が卒業する来季は、Aチームのリザーブには入るでしょう。
パワフルなプレーに期待です。

・吉田 祥治
戎選手と同様Bチームの主力LOとして活躍した選手です。180センチと山田選手と同じ身長でLOとしては小柄な部類に入ります。
Aチーム入りにはもう一歩といったところでしょうが、戎選手と切磋琢磨してAチームを狙ってほしいです。

・徳田 敬登
188センチ、95キロと同志社ラグビー部では森山選手に次ぐ長身選手です。
やはりLOは最低でもこのくらいの高さがほしいです。1年目は怪我のためか、試合出場はなかったようです。
来季はまずBチームでの出場を目指してほしいです。

・有賀 亘
来季入学予定の名古屋高校の選手です。187センチ98キロと同志社には少ない長身選手となります。1年目は主に体つくりが中心になってくるでしょう。2年目以降に期待です。

その他、FL野中翔平やNO8秦啓祐選手もチーム事情からLOを入ることが出てくるかもしれません。
また、183センチの圓井陽介選手も2年目をむかえBチームでの定着が期待されます。さらにはAチームを狙う活躍ができるかに注目です。